代替エネルギー車としてさらなる活躍が期待されるCNGトラックですが
地球にもやさしい今最もクリーンなこの技術は経済的にはお得
なのでしょうか、それとも損をしているのでしょうか?
CNGトラックについて
天然ガス |
CNGとはcompressed natural gasの略語のことで、つまりは天然ガスのことを表していて、天然ガスを燃料とするエンジンを搭載したトラックのことをCNGトラックと呼んでいます。
CNGトラックに用いられるエンジンはこれまでのディーゼルエンジンとは違う特殊なものなので、分類の詳細としては軽油を燃料とするディーゼルトラック、ガソリンを燃料とするガソリントラック、天然ガス(と化石燃料)を燃料とするCNGトラックと実用化はされていませんが電気(と化石燃料)で走行する電気トラックと4つの種類に大別することができますね。
CNGトラックの特徴
CNGトラックを導入する大きなメリットとしては、ディーゼルエンジンを搭載した自動車より排気ガス中のPM・NOx・SOxといった有害物質が大幅に少ないということが挙げられ、環境対策を重視した自動車燃料として広まりつつあります。
また、天然ガスは発熱量あたりのCO2排出量が化石燃料の中で最も低いので温暖化対策として有効です。
ちなみに天然ガス自動車のエンジンはバスやトラックに搭載されているディーゼルエンジンベースのものとバンなどに搭載されているガソリンエンジンベースのものがあります。
ディーゼル車と比較した天然ガス自動車の排出量の比較は
- 窒素酸化物 60~70%低減
- 二酸化炭素 20~30%低減
- 硫黄酸化物 100%低減
- 黒煙 100%低減
- バス車両の室内騒音量 5~6%低減
- バス車両の価格 2,407万円(ディーゼル車は1,415万円)/1台
- バス車両の燃費 41円(ディーゼル車は17円)/1km
となっています。
CNGトラックの購入はお得?損?
CNGエンジン |
天然ガストラックを利用する最大のメリットはガソリン車やディーゼル車に比べて大幅に環境性能が高いことですが、他にもガソリン車よりも燃料費、車両自体の価格、補助金制度や税制優遇などによって年間のランニングコストが安く済むという点が挙げられます。
その額は年間36,000km走行する場合で1台あたりおおよそ30万円程度の経費削減になるという試算もあります。
CNGのデメリット
一方で天然ガストラックは現時点では決して普及しているとは言いがたく、燃料の充填場所が少なく場合によっては遠方のスタンドまで補給しに行くことによって上記のメリットが薄れてしまいます。
また、天然ガス自体の性質としてガソリンよりも温度が低い=エネルギーが少ないということで燃費がディーゼル車よりも良くなるということは今後も考えにくいです。
しかし、やはり最大の問題点としてはガソリンや軽油などと違って天然ガスには燃料の潤滑性がないので各部の磨耗が激しく故障しやすいという点があり、あまり知られていないだけにやっかいですが強化されたパーツに交換することである程度は改善できるようです。
まとめ
このようにCNGも夢の技術というわけではなくどちらも一短一長という印象なので、話題に踊らされて気軽に変えてしまうのではなく業務体質に合ったトラックを購入するのが正しい選択と言えるでしょう。
おそらくルート便など一ヶ所で一度に補給が行える仕組みがある、あるいは新車買い換えのスパンを5年以内に行なっているので寿命をあまり考えなくて良いといった運送業者にはCNGトラックが向いていそうですね。
各メーカーのCNGトラック(商用車)
※一部車両は改造が必要です。
- ハイエースバン(トヨタ)
- アトラスF24(日産自動車)
- 小型コンドル(UDトラックス)
- ミニキャブ(三菱自動車)
- ファイター(三菱ふそう)
- ハイゼットカーゴ(ダイハツ)
- エルガ(いすゞ自動車)
- エルフ(いすゞ自動車)
- フォワード(いすゞ自動車)
- タイタン(マツダ)
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