2012年4月26日木曜日

トラックの歴史


現在の物流には欠かせない存在ともいえるトラック。
そのトラックにはどのような歴史があるのでしょうか。

トラック(運送)の歴史

紀元前

馬車
車輪の発明によって紀元前3000年ごろのメソポタミア文明で荷車が登場。
さらに、馬やロバや牛などに引かせる荷車は紀元前2500年ごろのシュメール文明で用いられたと考えられています。
いずれも一度に大量の農作物を運ぶための手段となり1900年ごろまで利用されました。

1771年

キュニョーの砲車
1765年に蒸気機関が実用化されると産業が大きく変化し、産業用動力源として大いに活用されました。
この蒸気機関を小さくしてクルマに搭載したのがフランスのルイ15世軍の技術大尉であったニコラス・ジョセフ・キュニョーで、キュニョーが開発したキュニョーの砲車は世界最初の自動車として認められています。

1897年

ディーゼルエンジン
1892年、ルドルフ・ディーゼルによってガソリンエンジンよりも25%も熱効率の良い動力機関として、ディーゼルエンジンが開発されました。
(※公開は1897年)

1914年

トレーラー
1896年にダイムラーがトラックを製造して以来、数多くのメーカーがトラックを作ったことで物品輸送は目覚しい発展を遂げました。
そんな中、より多くの荷物を一度に運ぶ輸送手段として世界初となるフルハーフのトレーラが、アメリカで開発されました。
開発したのはなんと鍛冶屋を営んでいたオーガスト・C・フルハーフで、もともとはボートの運搬用として開発されましたが近代的なトレーラの元祖といえるでしょう。

1923年

初期のベンツ
ディーゼルエンジンは発明後に次々に改良が加えられながら軽量・小型化が進みました。
初期の自動車(商用車)用ディーゼルエンジンのひとつとしては1923年に製造されたダイムラー・ベンツのOB2型が有名です。

歴史上最も古い車たち

キュニョーの砲車

キュニョーの砲車は、元々は軍事用に開発されたもので「馬の代わりに蒸気機関を使って大砲の牽引に使えるかどうか」という目的で作られました。
1台目(1号車)が製作されて試運転で走行した1769年が自動車誕生の年とされているほか、2台目(2号車)は現存する最古の自動車として保管展示されており見学が可能である点など人類にもたらした影響は計り知れません。
ちなみに、キュニョーの砲車はブレーキなど停止するための装置が搭載されていなかったので初めての試運転中に事故で破損。
初めての自動車が初めての走行で初めての交通事故を起こすという結果に終わっています。

いすゞ

日本で国産自動車のレベルアップを図るために商工省標準型自動車の製造が開始されたのは1920年頃からで、石川島自動車製造所と東京瓦斯電気工業とダット自動車製造の3社が共同で携わりました。
この結果TX40型トラックをはじめ、TX35型トラックやBX40型バスが製造され、1932(昭和7)年に完成。
これらの車両は伊勢の五十鈴川にちなんで「いすゞ」と命名…そう、つまり「いすゞのトラック」でおなじみのあのいすゞ自動車です。

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